マーケティング

出版の考え方はマーケティングやキャリアにも使える。ダイヤモンド社の有名編集者「土江英明さん」から学んだ4つのこと

先日、ダイヤモンド社の編集者の土江英明さんが開催されている土江塾のセミナーに参加してきました。

土江さんは、「面接の達人」シリーズや「伝え方が9割」「ハゲタカ」などの有名書籍を編集され、担当した書籍の累計発行部数、1,000万部以上、これまで数多くの有名な本を手がけてきた編集者です。

今回のセミナーは出版企画を考えるための内容だったのですが、話を聞きながら、

これは本だけではなく、マーケティングやキャリアにも使えるな

と感じることがたくさんありました。

私は普段、オンライン講座やスクールのプロモーション、広告やLPを使った集客などに関わっています。

出版もマーケティングも、「誰に、何を、どう見せるか」を考えるという意味では共通しています。

今回は、土江塾に参加して特に面白いと思った4つのことを、自分の仕事と結びつけながら紹介します。

1. 抽象度で市場の大きさが決まる

一つ目の気づきは、テーマの抽象度で市場の大きさが決まるということです。

例えば、「在宅ワークで働きたい」という人がいたとします。

在宅ワークを実現する手段には、デザイン、SNS運用、オンライン秘書など、いろいろあります。

この中では、「在宅ワーク」が抽象度の高いテーマです。「デザイナーになりたい」「SNS運用を仕事にしたい」「オンライン秘書になりたい」は、そこから一段具体的になったテーマです。

デザイナーになりたい人だけを見るよりも、在宅ワークをしたい人まで含めたほうが、対象となる市場は広くなります。

これは本も同じで、テーマの抽象度を一段上げただけで、大きく売れた事例があるそうです。

私も広告や講座の企画を考える時に、顕在層と潜在層を意識します。

すでに「オンライン秘書になりたい」と思っている人だけでなく、「家で働ける仕事を探している」という人まで広げると、届けられる相手が変わります。

出版もマーケティングも、この考え方は同じだなと思いました。

ただし、抽象度を上げれば上げるほど、競合も強くなります。

市場が広いテーマには、すでに有名な著者や強い商品がたくさんあります。広げれば必ず良いわけではなく、自分がどの市場なら戦えるのかを考える必要があります。

2. 未来のプロフィールを先につくる

二つ目は、今回特に面白いと思った話です。

出版では、企画の内容だけでなく、誰が書いているかも重視されます。

本を買う時に著者プロフィールを見る人は多いですし、そのテーマを語るだけの実績があるかどうかも判断されます。

そう聞くと、

すごい実績がある人でなければ、本は出せないのではないか

と思います。

もちろん実績は必要です。ただ、現在のプロフィールだけで考える必要はないという話がありました。

セミナーでは、女性向けの起業塾を始めたばかりの段階で出版企画をつくった人の事例が紹介されていました。

その人は、出版までの間に講座を育て、受講生の成功事例を増やし、企画に必要な実績をつくって、実際に出版したそうです。

これは単なるプロフィールづくりではなく、未来から逆算した目標設計です。

今は実績が足りなくても、

  • どんなテーマで本を出したいのか
  • その時、どんなプロフィールなら説得力があるのか
  • そこへ行くために、どんな実績が必要なのか

を先に決めれば、今から取るべき行動が見えてきます。

出版を考えていない人でも、キャリアや事業の方向性を考える方法として使えます。

3. ギャップが「自分にもできるかも」を生む

三つ目は、タイトルとプロフィールのつくり方です。

セミナーでは『ビリギャル』が例として挙げられていました。

もともと勉強が得意だった人が有名大学へ入っても、それほど大きな驚きはありません。

一方で、勉強が苦手だった人が偏差値を40上げて有名大学へ入ったとなると、そこには大きなギャップがあります。

このギャップが、

どうやって変わったのだろう?

という興味を生みます。

著者プロフィールも同じです。

現在の華やかな実績だけを並べると、読者は「あの人はもともと特別だからできた」と感じてしまいます。

しかし、その人にも大変だった時期や、うまくいかなかった時期があったと分かると、見え方が変わります。

今の自分よりも厳しい状態から変わった人だと分かれば、

自分にもできるかもしれない

と思えるからです。

これは、オンライン講座やスクールなど、教育系のコンテンツを販売する時にも大切です。

先生を雲の上の人に見せるだけではなく、過去の悩みや失敗、そこから変わった過程を伝える。

実績を弱く見せるのではなく、変化の前後を見せることで、相手が自分を重ねやすくなります。

4. 自分を100個書き出す

セミナーでは、出版テーマを見つけるためのワークも行いました。

その中に、

  • 「私はこういう人である」を100個書く
  • 「私が伝えたいこと」を100個書く

というものがありました。

100個となると、最初は少し多いと感じます。

ただ、分かりやすい答えをいくつか書いただけでは、自分の中にあるものを十分に掘り起こせません。

数を出そうとすると、普段は意識していなかった経験や価値観、得意なことまで出てきます。

このワークは出版テーマを考えるためのものですが、自己理解にもかなり使えると思いました。

「自分の強みが分からない」「これからどんな仕事をしたいか迷っている」という時にも役立ちます。

自分の中にすでにあるものを言葉にすることで、キャリアの方向性や、発信すべきテーマが見つかりやすくなります。

出版を学ぶと、自分の仕事も見えてくる

今回の土江塾は、出版をテーマにしたセミナーでした。

ただ、実際に参加してみると、学んだことは出版だけにとどまりませんでした。

  • 抽象度を変えて市場を見る
  • 未来のプロフィールを先につくる
  • ギャップのあるストーリーを見せる
  • 自分の経験や価値観を掘り起こす

どれも、マーケティング、事業づくり、キャリア、自己理解に使える考え方です。

私自身も、これから講座やプロモーションを企画する時に、今回の学びを取り入れてみようと思います。

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